こんにちは、坂野です。
発達障害をもつお子さんと接する機会が多いのですが、先日こんなことがありました。
その子(Aちゃんとします)は、広汎性発達障害と診断されていて、特にアスペルガー傾向が強く見られるお子さんです。
その日Aちゃんは、「人の気持ちが分からないなんてばかじゃんか!!」と大声を上げて泣きました。
これはAちゃんがある大人に対して言った言葉でした。
アスペルガー症候群の人は脳機能にかたよりがあり、その影響で社会性や想像力、コミュニケーションなどに独特のくせが見られます。
(心の病気と誤解されることがありますが、心や体に異常があるわけではありません)
Aちゃんは他者とのコミュニケーションに難しさを抱えていて、本人はとても苦労しています。
本人のその生きづらさを少しでも軽減していくことが、本人とまわりの大人に求められることだと思います。
でも問題を抱えているのは本人だけでしょうか。
学ぶ必要があるのは本人だけでしょうか。
アスペルガー症候群は一般に「察することの障害」といわれています。
でもAちゃんの言葉から読み取れるように、本人は自分の気持ちが理解されることを欲しています。
もちろん、本人には自分の気持ちを伝える方法を、少しずつ身に付けていって欲しいと願っています。
でもまわりの大人が、子どもの気持ちを聞く方法、理解する方法を学ぶことも同じく大切だと思っています。
そのひとつとして、「聞き方を伝える」ということを、これからも続けていきたいと思っています。